美と健康メンテナンス特集 / 肌ケア

どうして肌が衰えるの?
Part1「光老化」

ほうれい線、目尻のシワ、フェイスラインのたるみ…、年齢と共に次々と顔に表れてくる肌トラブルは女性にとって大きな悩みのタネ。その肌老化が進む原因をお教えします。
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美と健康を学ぶ 肌ケア 光老化

若い肌も老化させるのが「紫外線」

いつまでも若く見られる人に共通するのが、肌の美しさ。肌がハリやツヤをキープしていると、年齢よりも若々しく見えるものです。
こうした肌の若さの違いは、何が原因になるのでしょうか? もちろん、年齢を重ねることで肌は衰えていきます。しかし、若くても肌状態が悪い人もいれば、実年齢よりずっと若い肌の人もいる。つまり、加齢以外に、肌を衰えさせるさまざまな原因があるのです。
その大きな理由のひとつが「光老化」。光とは、太陽のこと。太陽の紫外線が原因で、肌の老化が引き起こされるのです。そのメカニズムを見ていきましょう。

もともと紫外線は体にとって必要なものです。紫外線にあたることにより、体内でビタミンDが合成されます。これは骨の代謝に必要であり、健康に効果がある重要な成分です。
しかし、紫外線にあたりすぎると、美肌を損なう原因になるのも事実。過剰に紫外線にあたると、肌に「活性酸素」が発生し、これが細胞を傷つけてしまいます。ここで細胞を守るために登場するのが「メラニン色素」です。メラニン色素が、肌の奥まで紫外線が届かないようブロックしてくれるため、肌は正常な状態を保てます。皮膚がんが白人に多いのは、メラニン色素が少ないからとされています。
ただ、このメラニン色素は、まず肌を黒くします。そして、メラニン色素が代謝されずに肌にとどまった状態が、色素沈着が原因によるシミなのです。

青空の写真

こうした紫外線と美白肌やシミの関係は、女性にとってはかなり知られてきました。しかし、紫外線がたるみやシワの原因になるメカニズムについては、よくわかっていない人も多いのでは。
私たちの肌は、肌表面に近い「表皮」と、奥にある「真皮」からできています。そして、真皮の部分は、美容成分として有名になっている、さまざまな成分によって形作られています。
まず、真皮には「コラーゲン」がネットのように張りめぐらされています。これを束ねるのが「エラスチン」。この2つによってできたネットの間を、水分を保持する「ヒアルロン酸」が埋めています。この3つが互いに支え合うことで、肌にハリや潤いが生まれるのです。しかし紫外線による活性酸素は、これらの肌成分にダメージを与えます。
すると、コラーゲンが硬くなって崩れたり、エラスチンが古いゴムのように伸びきってしまったり、ヒアルロン酸の水分保持力が低下といったことが起こり、肌内部が崩れてきます。これが肌表面に表れたのが、シワやたるみです。
そしてこのような紫外線によって引き起こされる、シミ・しわ・たるみなどの肌の衰えが「光老化」なのです。

肌の構造

食べ物で日焼けを防ぐ

光老化を引き起こす紫外線対策として、最も一般的なのが日焼け止めを塗ること。ただし、日焼け止めには、肌にとって負担になる成分も含まれています。敏感肌の人は、日焼け止めで肌がかぶれるというケースも。
また、日焼け止めのSPF50といった効果を示す数字は、既定の量を塗った場合の効果ですが、規定量は意外に多く、しっかり塗れている人は少ないもの。また、汗を拭くと共にふきとってしまったり、汗で流れたりもしています。
そこで日焼け止めだけに頼らない紫外線対策が必要です。日傘や帽子で日差しをカバーするのは、肌に一切負担をかけない有効な方法です。
また、食べ物によって体の中からの対策も。紫外線にあたったとき、体内でできる活性酸素を防げれば、肌への悪影響を防ぐことができます。そこで、積極的にとってほしいのが、活性酸素を抑える「抗酸化成分」が豊富な食材です。抗酸化成分は、主に緑黄色野菜に多く含まれるので、にんじん、ほうれん草などを意識して多くとりましょう。
また、最近ではトマトに多く含まれる「リコピン」がビタミンEの100倍以上にもなる抗酸化作用が認められ、日焼けに対して有効ということで注目されています。

日傘をさす女性

「うるおい肌」が光老化対策に

もうひとつ、紫外線対策として重要なのが、表皮のみずみずしさを保っておくこと。肌の外側にある「表皮」でも、最も外側にあるのが「角質層」です。角質層では、細胞の間を「セラミド」という成分が埋めるように存在しています。セラミドが、スポンジのように水分や油分を抱え込んでキープすることで、潤いのある肌が保てるのです。
このセラミドが不足すると、角質がスカスカになってしまいます。するとバリア機能が弱まり、光老化に過敏な状態に。保湿成分であるセラミドがたっぷり保たれた角質をキープしておくことで、防御力を上げるのも有効でしょう。

(企画編集/からだにいいこと)

どうして肌が衰えるの?特集のシリーズ

この記事の監修者

廣瀬先生の写真
廣瀬 嘉恵先生
  • 皮膚科医。銀座よしえクリニック総院長。肌治療だけでなく、頭髪や痩身など、女性のトータルビューティを目指す施術を行う。国際抗老化再生医療学会、日本美容外科学会(JSAS)他所属。